コトモノ

「犬身」論・論争 あるいは若手批評家の父殺し

先夜、ぶらりと立ち寄った新宿のとあるバーで、奇妙な光景に遭遇した。なにやら、50過ぎの中肉中背の男がわめいている。止まり木から耳を傾けていると、どうやら弟子筋にあたる若手批評家に、文句があるらしい。 さらに聞いていると、松浦理英子の『犬身』を…

古井由吉さんと飲み、食べ、話す

日曜日の夕刻、中野の北アフリカ料理の店で、久しぶりに古井さんにお会いし、歓談する。5人で赤ワインを5本あけるが、半分以上を二人で飲む。互いにそれとなく近況を話すうち、ともに入院話となる。「蝙蝠ではないけれど」*1に書かれた16年前の手術ほど大…

俗流を離れて、京都でフロイトにひたる

京大会館で行われた「第一回フロイト思想研究会」にでかける。 新宮一成氏の発表は、「精神分析はエディプスコンプレクスと運命を共にするのか?」という発表。男女の性関係に還元される「俗流のエディ・コン」は、現実界を埋め合わせしてしまうのに対し、ラ…

こんな夢を見た

ふだんは、あまり夢を見ない。いや、見ていても覚えていない、というべきだろうか。ましてや、夢分析などしない。好きではない。しかし、こんな夢を見た。 私はガラスのはめ込まれたドアの外にいて、内部を見ている。その建物には、もう一つの端に同じような…

ヒップホップを観る

ヒップホップのダンス・グループRockwilder(いわゆるRock wilderではない)のパフォーマンスを観る。中心のMAAさん、少し太った印象だが、切れは相変わらず。ユーモアを込めたサーヴィス精神にあふれている。アレンジメントは抜群。

何か変だよ、文芸誌「すばる」

「すばる」8月号がどうもオカシイ。じわじわと、読後の残像が、そう語りかけてくる。どこが?? 奥付を見ると、編集長が代わっている。だから? ってわけだかどうか分からないが、なんかチガウ雑誌に見える。パワーがない。お座なりの、講演でも聞かされた感…

パラレル・ワールドがいっぱい

高校時代の友人と、7月10日の13:30、築地場外のスシ屋で久々に会う。互いに会議と会議の合間の2時間を利用。口がこえているわけではないが、スシは普通。 話題は、ほんのちょっと前のNature誌の「パラレル・ワールドがいっぱい」。つづいて、ブンガクとカ…

はじめの一歩

若い編集者から、ここ半年、ブログをはじめるよう執拗に誘われている。 その打ち合わせをふくめて、Kに会う。 根が無精で、なかなか腰があがらない。腰があがったとしても、続かない。 更新速度のきわめてゆるやかなブログなど、意味はない。それでもはじめ…