2007-07-01から1ヶ月間の記事一覧

続・レーダーホーゼン

村上春樹の「レーダーホーゼン」を読んで、あることに気づく、それをどう書くか、を考える、と数日前に書いたが、どう書くか、アイデアがわく。村上春樹全体を読み直すアリアドネの糸になるかもしれない。この夏に、新たな作業が加わることになりそうだ。

忘れてしまったのか、再創造なのか

大江健三郎の『読む人間』を読んで、ある個所にひっかかる。 第一部7章「仕様がない! 私は自分の想像力と思い出とを、葬らねばならない!」で語れる『憂い顔の童子』の最初と最後で反芻される記憶にかかわる。「私」=古義人が五歳のとき、「川で溺れかけた…

動物による哲学

面白い一冊に行き当たる。『哲学者たちの動物園』(ロベール・マッジョーリ・國分俊宏訳)。「ドゥルーズとガタリのマダニ」、「デリダの猫」「ハイデガーの蜜蜂」等々。シャレた軽めの語り口に、なかなかの示唆がふくまれる。哲学者たちの動物園作者: ロベ…

レーダーホーゼン

村上春樹の「レーダーホーゼン」を読む。正確には、読み比べる。『回転木馬のデッド・ヒート』に収められたものと、『象の消滅』に、アメリカ版短篇集(冒頭は大幅に、終わりはごくわずかに、訳者による編集・加工がくわえられている)から作家自身が訳した…

パラレル・ワールドがいっぱい

高校時代の友人と、7月10日の13:30、築地場外のスシ屋で久々に会う。互いに会議と会議の合間の2時間を利用。口がこえているわけではないが、スシは普通。 話題は、ほんのちょっと前のNature誌の「パラレル・ワールドがいっぱい」。つづいて、ブンガクとカ…

in her world

川上未映子の「わたくし率 イン 歯ー、または世界」。 すばらしい。これを芥川賞候補に加えたということは、賞の周辺に、何かを変えたい、という人びとがいるということ。友人OZが私的に送ってきたメールには、こんな感想が記されていた。一部をここに紹介。…

はじめの一歩

若い編集者から、ここ半年、ブログをはじめるよう執拗に誘われている。 その打ち合わせをふくめて、Kに会う。 根が無精で、なかなか腰があがらない。腰があがったとしても、続かない。 更新速度のきわめてゆるやかなブログなど、意味はない。それでもはじめ…